以下、本文になります
趙 勝新
- 担当科目
- アカデミック・リテラシーⅠ、ビジネス・トピックス
研究テーマ:経済・経営史、海運業
私はこれまで、特定の産業の動態について、経済環境や企業活動など多角的な視点から研究を進めてきました。特に、日本を中心に、海運業の成長と構造転換の過程に注目しています。海運業は、世界中へ貨物を輸送し、海上から経済のグローバル化を支えてきた重要な産業です。日本は島国であり、輸出入のほぼ全てを海上輸送に依存しているため、海運業は日本経済にとって不可欠な存在です。一般にはあまり知られていませんが、こうした海上輸送は大手海運企業だけでなく、中小の海運企業との協力によって支えられています。海運業は国際的な経済の好不況に大きく左右される産業ですが、日本では大手企業と中小企業が協力しながら、こうした変動を乗り越えてきました。しかし、1970年代以降、海運企業間の取引が国際化し、企業間関係はより複雑なものへと発展しています。
さらに、日本には多くの造船企業が存在し、海運企業と連携しながら発展してきたことも特徴の一つです。愛媛県をはじめとする瀬戸内海地域では、造船企業と海運企業が集積し、「海事クラスター」として国際的な競争力を維持しています。高度経済成長期には、日本の造船企業は世界一の船舶建造量を誇っていましたが、近年では韓国や中国など後発工業国の急成長により、競争環境が大きく変化しました。現在では、東アジア3カ国(日本・韓国・中国)で世界の船舶建造量の約9割を占めています。
私の研究では、このように国や地域、産業を超えた国際的な競争と協業の実態を明らかにし、その意義を解明することを目的としています。
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