このページの本文へ移動
ページの先頭です
以下、ナビゲーションになります
以下、本文になります

大原 悟務

担当科目
 現代ビジネス、商品学、新時代のリスクと保険事業

研究テーマ:ユーザーが製品開発やイノベーションに参画する意義

 私が研究活動において関心を寄せているのは「ユーザーイノベーション」や「イノベーションの民主化」と呼ばれる現象です。この現象は、ユーザーが積極的に技術や製品の開発に参画することを指します。件数は多くありませんが、ユーザーが協力企業を探し当て、主導して製品化を進めた例があります。雑貨・装飾用途のマスキングテープがこれに当たります。反対に、企業がユーザーに働きかけて意見やアイデアを募り、製品化を実現させることもあります。無印良品やブロックのレゴの例がよく知られています。
 私は、ユーザーイノベーションの難易度が高い医療やヘルスケアの分野に注目しています。採算が取れないなどの理由で、患者や家族の要望が企業に届かないことがあります。だからこそ、医療やヘルスケアのユーザーイノベーションに意味があるのですが、患者側は知識・技術・設備・資金など、新しい薬や医療機器を開発するのに必要な資源を持っていません。そこで、この問題解決に期待されるのが患者と製薬会社などを結びつける仲介組織です。プラットフォームとも呼ばれる組織が患者と関係企業との出会いの場を提供し、製品開発へと導いた例がヨーロッパにあります。“Patient Innovation”という名の組織が運営しており、ここのウェブサイトで多くの事例が紹介されています。私は、日本でこうした出会いの場が広がる可能性について調べてみたいと考えています。

教員一覧(学部)
教員一覧(研究科)