以下、本文になります
川満 直樹
- 担当科目
- 商業史、現代商業史
研究テーマ:社会・生活と商品に関する史的研究
日ごろ何気なく使っている商品(財・サービス)の中には、私たちの生活や価値観、そして社会に影響を与えるものがある。現代の日本では、衣食住だけではなく娯楽・レジャーまでもが商品として提供されている。私たちは生活に必要なものを購入し、その商品を使用することに対し特に考えることもなく、またそれを使うことの意味すら考えないと思う。今の時代を生きる私たちにとって、商品を使い生活することはごくごく自然なことである。
私たちの生活に影響を与えている代表的な商品をあげると「三種の神器」とよばれる白黒テレビ、電気洗濯機、電気冷蔵庫などがある。例えば、電気洗濯機の登場そして普及は私たちの生活、特に家事労働の軽減と家事労働時間の短縮に大きく貢献した。電気洗濯機の普及が、日本人の生活ならびに価値観、そして日本社会に与えたインパクトは大きかったと言える。
しかし、日本以外の国ではどうだろうか。例えば、電気洗濯機は南アジアにあるパキスタンで日本と同様に家事労働の軽減に貢献するだろうか。実はそうとも言えないところがある。理由は、商品の普及や使用には、宗教(カースト、他)や慣習(パルダー、他)などが影響するからである。ある国や地域で、日本と同じように商品(例えば洗濯機など)が普及しない、あるいは生活に影響を与えない要因は何か。その要因を明らかにすることができれば、商品をとおし日本と日本以外の国の生活、社会、文化などの違いを知ることができるであろう。
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