こちらに共通ヘッダが追加されます。
  1. 商学部/商学研究科ホーム
  2.  > 教員紹介
  3.  > 田口 聡志

田口 聡志

担当科目 アカデミック・リテラシーII、簿記学III、簿記学IV、制度会計論、行動会計学、外国書講読(英)

研究テーマ:人間心理と企業会計

私は、会計研究者であるが、最近関心を持っているのは、「人間のこころはどこにあるのか?」「こころを知るにはどうすればよいのか?」という問題である。一見すると、会計というと無味乾燥な数字を扱う静的な学問であり、人間のこころの問題とは対極的なところにあるように思われる。では、なぜそんな会計を扱う研究者が、人間のこころの問題に関心を寄せているのか。
結論的にいえば、実は、企業会計とは、人間の思惑が複雑に絡み合った極めて動的な営みであるからである。すなわち、企業会計の主な特徴のひとつとしては、会計情報の供給サイドも、また需要サイドも、どちらも“人間”であるという点が挙げられる。つまり、まず、会計情報の供給サイドである経営者は、自分の効用を最大化するために、戦略的・意図的に会計情報を歪める可能性があるし、また他方、会計情報の需要サイドである投資家等も、そのように歪められた会計情報を鵜呑みにするのではなく、経営者の意図を読み込んだ上で情報を解釈する。
このように、会計情報の需要と供給プロセスにおいては、各プレイヤーの意図や心理バイアスが、各プレイヤー同士の相互依存関係の中で、複雑に入り組んだ状態で存在している。そしてそうであれば、企業会計のメカニズム・デザインを考えるに当たっては、究極的には「人間のこころの問題」を考える必要があるように思われる。
このような考えのもと、企業会計を人間心理という点から再構築しようというのが、私の現在の取り組みである。より具体的には、心理学やゲーム理論、実験経済学などの手法を用いて、会計制度設計の問題を、ゼミ生達とともに分析している。

.