以下、本文になります
澤田 雄介
- 担当科目
- 簿記学Ⅰ、簿記学Ⅱ
研究テーマ:企業組織におけるインセンティブ設計と業績操作問題
私は、企業組織におけるインセンティブ設計と会計不正の問題について、契約理論や実験手法を用いた研究を行っています。会計不正の発覚および外部への開示は、企業の株価や将来業績に負の影響をもたらすだけでなく、財務報告の信頼性をも揺るがしかねない重大な出来事です。近年では、企業の部門レベルにおいて、マネジャーが業績目標を達成又は未達の幅を縮減しようとする意図から、業績操作を行うことで会計不正へと至るケースも問題となっています。このような背景から、会計不正の問題は、業績評価やインセンティブ設計とも大きな関わりをもちます。従業員に動機づけを与えるインセンティブ制度は、高いパフォーマンスを引き出すうえで重要な役割を果たす一方、成果を求める心理的なプレッシャーから、業績操作といった逆機能行動を招くこともあるからです。
私は、このような業績操作が生じる要因を明らかにするとともに、組織内にどのような制度・仕組みを導入すれば、業績(パフォーマンス)を高め、かつ業績操作を防止できるのか、ということを研究課題としています。そのような研究課題に対して、ゲーム理論や行動経済学の知見を用いて、望ましい制度・仕組みの在り方について研究をしています。
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