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鬼頭 弥生

担当科目 アカデミック・リテラシーI、ビジネス・トピックス

研究テーマ:食品由来リスクをめぐる消費者行動・認知の研究

日常的な食品購買の場面において、私たち消費者は味や栄養・機能性などの属性、製法や産地、あるいは価格といった要素を考慮し、どの食品を選択するかの意思決定を行っています。種々の要素を精査して意思決定に至る場合もあれば、特定の要素のみを手がかりに意思決定を行う場合もあります。そこで考慮されうる要素の一つに、安全性/健康リスクがあります。安全性/健康リスクに関する情報は、テレビやインターネット、口コミなど多様な媒体を通じて消費者のもとに届きますが、そうした情報を踏まえて個々人のなかで形成された「リスク認知risk perception」(リスクの主観的評価)は、食品選択の意思決定に大きな影響を及ぼすことがあります。その結果としての食品消費行動は、消費者自身の生活だけでなく、農林水産業や食品産業に影響を与える可能性があります。たとえば、原子力発電所事故後には、消費者の間に放射線による健康被害のリスクへの懸念が生まれ、たとえ検査で放射性物質非検出であっても被災地産の農産物を買い控える「風評行動」が起こっています。この行動は、産業に大きな影響を及ぼしています。
リスク研究の分野では、消費者のリスク認知と科学的リスク(あるいは専門家のリスク認知)の間にギャップがあり、そのことが消費者と専門家の間のコミュニケーションを困難にしていると指摘されています。では消費者を啓蒙して彼らの認知を科学的リスクに近づけるべきなのかといえば、それは望ましいかたちではありません。消費者や専門家を含む関係者が情報・意見を交換し、互いを理解し共に考えていく関係性が望まれます。
これらを背景に、消費者と行政、専門家、企業の間の食品リスクコミュニケーションのよりよいあり方を検討することを念頭に、まずは消費者の食品リスク認知・選択行動の現状とその規定要因の解明に向けた、定性的・定量的手法による実証研究に取り組んでいます。


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