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遠藤 敏幸

担当科目 国際経済学、発展途上国経済論、海外ビジネスⅡ、外国書購読(ハングル)

研究テーマ:韓国の財閥と経済発展

韓国は1996年にOECDに加盟し、今や先進国にもひけをとらない経済大国になっています。世界的な企業に成長した大企業も増え、最近、みなさんも「サムスン(三星:SAMSUNG)」とか「ヒュンダイ(現代:HYUNDAI)」という韓国の企業名を耳にすることも多くなったかと思います。ただ、厳密に言うと、一口に「サムスン」と言っても、それが三星電子㈱を指すのか、三星財閥を指すのかによって、意味は異なります。韓国は、1960年代後半あたりから70年代にかけての経済発展の過程で、財閥と呼ばれる企業グループを形成し、韓国経済を牽引してきました。当初は政府の統制下にあった財閥ですが、次第に政府をもしのぐ力をつけていき、いまや、韓国国内における財閥のプレゼンスの大きさは圧倒的で、他の国ではあまり例をみない状況になっています。
財閥とは、おおざっぱに言うと、創業者一族が傘下の系列会社をすべて支配している集団を指しますが、1997年に起こった経済危機を契機に、こうした前近代的な企業形態が問題視され、大胆な改革が実行されました。韓国の財閥は、その存在意義とともに、大きな転換点を迎えています。しかし、それでも依然、韓国には財閥は存在し、その影響力は絶大です。たとえば、既述している「サムスン」は、最も経営改革が進んでいる模範的な企業と言われていますが、その「サムスン」ですら、財閥であることは死守し続けています。韓国の企業がますますグローバル企業へと成長していくのに反して、財閥であることをやめようとしない(それも意識的に)この現象は、経済的な理屈から離れた、もっと別の力学関係が働いているのかもしれません(あまりにこればかり強調するのは注意する必要がありますが)。
韓国は、法律などの制度も社会状況もめまぐるしく変化し、少し目を離しているすきに大きく様変わりしていることがしばしばです。こうした変化を地道にひとつずつ拾っていくことで、財閥が財閥であり続ける理由、あるいはそれが可能である理由、あるいはその限界が見えてくるのではないかと、個人的に考えています。

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