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山下 麻衣

担当科目 商業史、日本商業史、企業者史、外国書講読(英)、Business English

研究テーマ:近代日本看護史

日本における看護史記述の主題の中心は、看護婦の社会的地位の高低の判断、その判断をもとにした社会的地位の方策の提示であり続けてきたと私は考えています。私の研究上の目標は看護婦を「女性が多く就く労働者」と見なし、日本の看護婦の働き方の歴史を描き出すことにあるため、必要に応じて、他職種と労働状況に関する数値を比較し、その高低を示す場合もあるという意味では、看護婦の社会的地位に注目しているといえます。
しかしながら、少なくとも日本では、どのような特性を持った女性が「看護婦」とみなされ、どこでどのように雇用されたのか、誰をどのように看護したのかという基本的な史実について、わからない点が多くあります。したがって、看護婦の社会的地位の判断を求められた場合には、より多面的に検討できているのかを、繰り返し問い続けるべきだと考えます。そして、より正確さを期した分析を前提として、何からの判断をしていく必要があるとも思っています。 
このような問題意識に基づいた、私の研究上の主たる目的の第1は、近代日本社会における多様な「看護婦」の存在をあぶり出し、これら「看護婦」と称せられていた女性たちがどのような環境で育った人たちで、どのように働いていたのかがわかりうる史料を貪欲に追い求め、それを元にして、より深く検討することです。検討の際には、日本経済史の専門知識を用いて、看護婦の待遇に代表されるなんらかの「数値」に関する史料を多く収集しかつ分析していくことを目指しています。第2に、看護婦の待遇がどのような基準軸でもって誰によってどのように判断されてきたのかを描きだそうと考えます。この点に意識的になることによって、看護婦のみならず看護婦資格を持たない人々もまた看護婦の社会的地位をどのようなプロセスで理解してきたのかを明示できるのではないかと考えます。
(本文では研究対象および歴史的呼称として「看護婦」を使用しています。)

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